住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.30

相談内容

千葉県千葉市緑区おゆみ野5にある土地を購入予定です。住宅都市整備公団が造成した千葉県南部地域の開発地区です。
土地を四等分した形で不動産業者が建築条件付で分譲しておりましたのを購入することとなりました。

「泉谷公園」という湧き水の出る大きな公園が、6m道路を隔ててた北側に広がっております。 周囲は古くからの農家が点在しております。

不動産業者は、公団が造成した土地で土圧検査も実施済みなので、地盤調査の必要はないと明言しておりますが、私は地盤調査を実施したいと考えています。
私の区画以外の施主は地盤調査を実施していないようですが大丈夫なのでしょうか。
また、実際に軟弱地盤との指摘がある場合には、どの程度の工事費用が必要となるのでしょうか

回答

  • 大規模な造成地なので、元の地形が定かではありませんが、「泉谷公園」を手掛かりに地形条件を検索すると、地盤が軟弱な谷地には該当していないようです。
  • しかしだからといって、「公団が造成した土地で土圧検査も実施済みなので」地盤調査は必要ないということは一概には言えません。事実、これまで公団の造成地であるにもかかわらず、データが軟弱と判定された物件が少なからずあるからです。
  • 公団の造成は民間の造成に比べれば非常に良い精度であることは認めますが、完全ではないのです。
    当然ではありますけれど、公団はそのことを簡単には認めようとしません。
  • 調査をしないのであれば、公団の工事事務所に保管してある「造成計画図」の閲覧を請求してみてはどうでしょうか。どの区画が昔は谷であったとか、どの程度の盛土であるかなどということが、図面から判読できます。
  • 地盤改良工事は軟弱層の厚さと基礎の延長距離によって大幅に費用が異なりますが、80~150万円くらいで流通しています。

【 お願い 】

ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。