住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.73
相談内容
神奈川県茅ヶ崎市甘沼の分譲地の1区画を購入しようと考えております。1m弱の棚状になっていて畑として使用されてきた土地です。最近造成に着手し、畑の土は運び出したようです。
下水工事のために掘り起こした畑の下の地質を見てみますと、すべて砂質でした。 下水工事業者にそれとなく聞いたところ、何十年も畑だった土地で、実際に掘ってみると、50cm以上の深さの部分はかなり締まって硬いから沈んだり水が沸くようなこともなさそうだから宅地には向いているといわれました。その業者の話では、地質調査をしてもいくら掘っても砂だよと言っておりました。
ただ、砂質ということで不安が完全にはぬぐいきれません。砂質について明確に記載された書籍も無いので適切な判断方法をお教えいただけたらと思います。
回答
- 地元で昔から土を見てきたひとの土地勘は一概に軽んじるべきではありません。掘り起こした場所が、懸案の宅地内であれば、なおさらそうです。
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大まかですが、検索地の地形条件を検索してみたところ、砂丘が東方向へ下る緩斜面の途中です。この付近の砂丘では、少なくとも地表から2mくらいまでに密な砂層が出てくることがあります。
※ 砂地盤であってっも、自然に形成された砂丘で、しかも堆積してからの経過年数が数百年から数千年を経ていれば、地盤として安定しています。
※ 新湘南バイパスの辺りは東西方向に浅いい谷地(窪地)であり、地盤は軟弱です。 - ただし、ゆるやかな斜面を造成する際には、低地側は盛土地盤である可能性があります。50センチくらいまでであれば、基礎の下に砕石(栗石)を敷き詰める深さなので、もともと掘削してしまう土として軟弱だろうが、締まっていようが問題はありませんが、それ以上の厚さで盛土が施されていれば、転圧・締め固めを十分に行う必要が出てきます。
- 造成地の区画の中でも、低地寄りで砂丘が下りきった区画では地盤調査を実施した方が安全です。
【 お願い 】
ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。