住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.40
相談内容
新築計画中です。
地盤調査した結果、基礎は布基礎になりました。湿気対策として防湿シートとのことでしたが、いろいろな人の意見を聞くと、防湿コンクリートにした方が良いと言われました。
工務店に相談したところコンクリートでも湿気を100%防げないので、シートをしっかり施工したほうがよいといいます。
費用のこともありますので、実際のところどちらが良いのでしょうか。
回答
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防湿コンクリートにも次に示すような様々なタイプがあります。
- 厚みが200mm
- 厚みが150mm
- 厚みが50mm
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A.、B.は一般に「ベタ基礎」という名称で通用しています。
ベタ基礎は防湿の効果もありますが、鉄筋を入れることで、不同沈下防止対策としても採用されます。 -
C.は鉄筋ではなく、ワイヤーメッシュ(金網)をコンクリートで挟んだもので、コンクリートのままではひび(亀裂)が入ってしまうのを繋ぎ止める役割を期待するのです。
布基礎の基礎間に土が露出しないようにコンクリートで被覆するわけです。 - 防湿性能はコンクリートの厚さに比例して高くなりますが、厚みが薄いものは吸湿してしまうというのも事実です。
- ベタ基礎はコストが高くなるので、不同沈下する可能性のない良好な地盤では採用されないケースの方が多いでしょう。
- 良好な地盤というのは、水はけの良い高台に分布していることが多いので、湿気そのものが上がって来にくいのであれば、布基礎に防湿シート打ちで十分ではないでしょうか。
- 地盤が良好で、地下水位も深い(-2mくらいか?!)のであれば、基礎の形式に拘泥するよりも、通風に配慮する方が重要でしょう。
【 お願い 】
ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。