住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.45
相談内容
逗子市桜山7丁目(川と山に挟まれています)に建築条件付き土地を購入予定です。
予定地の現況は、全面地下車庫状態で掘り下げられていますが、この地下車庫部分を埋め戻し、更にコンクリート擁壁にて囲い、地表部分より1500mm盛り土を行った状態で購入する事になっています。(現況の地下車庫底面から約3000mmの盛り土になります。)
盛り土後すぐ着工予定ですが、次の点を教えてください。
- 地盤沈下はどの程度起こりうるか、対処方法はあるか
- 盛り土後、すぐの着工で問題がどの程度生じるか
- 盛り土後、すぐの地盤調査でも、結果に信頼性はあるか
回答
- 実質的に3mの盛土地盤であれば、数値では示せませんが相当な沈下が予想されます。
- 盛土直後の着工であれば、建物の不同沈下と擁壁の沈下が発生します。
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擁壁の下部はどのように補強したのでしょうか?
擁壁について何ら地盤補強や杭などを施工せず、そのまま盛土に載せているのであれば、前面にせりだしたり、沈下を起こし、それが原因で宅地の地盤が陥没や沈下する要因となります。 - 地盤調査は盛土後の時間経過の影響を受けないと考えています。盛土が締まるまでには少なくとも数年を要します。
- 対策としては、建設車輌の搬入が可能であれば、地盤改良工事や杭工事を施すことによって、沈下を抑止することができますが、建設車輌を搬入できないのでれば、建物の直下を一様な軟らかさに統一した上で、ベタ基礎で支持させ、発生する沈下を均等化する方法もあります。
- ベタ基礎を採用する際には、軟弱層の厚さと軟弱の程度に差異がないこと、瓦礫などが基礎に接触しないことが必須の条件になります。
【 お願い 】
ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。