住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.16
相談内容
50区画の新規分譲地の2区画を購入する手付を支払った直後に、その土地が最近(3ヶ月)までため池だった事が判明した。農業用溜め池で深さは、2メートル。業者は、土地改良をしているので心配無いと言うが本当に化学処理などで安全なのでしょうか。
回答
- 軟弱地盤を強化する方法として、セメント系固化材による地盤改良工事という対策が有効です。改良工事には2種類ありますが、詳しくは弊社ホームページをご覧ください。
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問題は、2mの新規の盛土が改良によって強化されていると仮定して、そのさらに下部の地盤が軟弱ではないかどうかという点です。
今まで池の底であった地盤が軟弱であれば盛土の重みだけでも沈下が始まります。そのことは盛土改良したからといって、どうしようもありません。
盛土荷重は3t/m2以上になり、建物荷重よりもはるかに重いのです。 - ボーリング・標準貫入試験を実施すれば、盛土の固化状況と下部地盤の強さを確認することが出来ますが、費用が20万円前後かかります。
- 改良部分は相当に硬いと予想され、簡便な試験であるスウェーデン式サウンディング試験では測定不能となる恐れがありますが、改良していない宅地があれば、測定して、下部地盤の強さを確認することができます。その際の費用は6万円位です。
【 お願い 】
ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。