住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.20

相談内容

最近、江東区の潮見に新築マンションで良い物件を見つけました。ここからは主人の勤める会社へ20分程度、銀座や東京、お台場などにも10分~20分で行くことができます。また400世帯超の大型マンションで、価格も4,000万円台、間取り、外観、方角とどれをとっても理想的な物件です。

しかし、この辺り一帯は、ご存知のようにゴミで埋め立てられてできた土地です。地震の際の液状化現象や地盤沈下等が起きないかとても不安で、マンションとはいっても一生に一度か二度の大きな買い物です。購入する前にどんなことを確認すれば良いでしょうか?また、この辺りのマンションを購入しても大丈夫でしょうか?

回答

  • 大型マンションであれば、杭基礎を地中深くの硬い地層まで到達させているはずです。杭で支えている限り、たとえ地盤が液状化しても建物が到壊する心配はありません。同様に建物が沈下して傾斜することも考えにくいことです。
  • 建物本体は沈下しなくても、周辺の広場や道路については、地盤の補強を講じていないことが多いので、液状化や沈下が起こる可能性はあります。
  • この地域だからというのではなく、高層のビル全般に言える事として、上方の階ほど地震の際に揺れやすいので、室内の家具などを固定し、できれば寝室に背の高い家具をレイアウトしないなどの配慮が大事になります。
  • 神戸で実際にあった出来事として、エレベーターシャフトが変形して歪むと、地震後は階段で昇降することになり、同時に屋上の給水塔が機能不全になって、水を入れたポリタンクを階段で何往復もするという事態が発生しています。
  • 制震または免震構造のビルであれば心配はないでしょう。

【 お願い 】

ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。