住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.2

相談内容

田んぼの上に土を埋めて少し盛土をした土地があるのですが、そのようなところに住宅を建てて問題無いでしょうか。初め田んぼは、少し湿っていましたが、それを少し削って土を埋めたようです。田んぼは埋めて1~2ヶ月程度経っています。土は、道路面まで50センチ埋めて、更に50センチ程盛っています。

数日前に、田んぼ家を建てて傾いたニュースを見たので大変気になります。 通常の地盤調査(スエーデン式サウンディング試験 以降SS試験)の結果だけで地盤改良をして、今後問題ないかがわかるのでしょうか。

回答

地盤が軟弱な場所は、一般的に「水の集まりやすい低地」です。 水田は水はけの良い高台には立地しないので、地盤は軟弱である可能性があります。

盛土については次の点で注意が必要です。

  1. 盛土自体がフカフカしている。
  2. 盛土を施すと、盛土の自重で下部地盤を刺激し、地盤が軟弱な場合には、建物を建築する以前から沈下が進行し始める。
  3. 盛土にコンクリートの廃材などが混入していると、建物の基礎と接触して不同沈下の原因となる。

SS試験を実施すれば、次ぎの事がほぼ分かります。

  1. 盛土の締め固め具合。
  2. もともとの地盤が軟弱であるかどうか、軟弱であればその厚さ。
  3. 瓦礫が混入しているか。

地盤改良の設計はSS試験の結果にもとづいて行うのが一般的です。ただし、周辺の地形条件や試験結果のバラツキ具合、土質などを併せて検討する必要があります。

建物の構造・材質・形状によっては、ビルを建てる際に使用されるボーリング・標準貫入試験が必要な場合もあります。

【 お願い 】

ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。