住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.46

相談内容

小高い丘陵の斜面中腹の切り土の造成地(擁壁未工事)でしたが、住宅建築にあたり施工業者の薦めでRC擁壁を設置しました(高さ約4m)。

敷地の一部を掘り返して擁壁の基礎をうち、埋め戻す工事であったため、土地の一部が盛土と等価となっています。この部分の建物の基礎はくい打ちにて処理することになっていますが、不同沈下が懸念されます。また、下層への杭打ちをするとしてもで4mもの盛土の上、埋め戻してすぐの工事であるので、耐震強度など心配です。

どのような観点での土地造成工事内容の確認と検査をすればよろしいでしょうか。

回答

  • まずもっとも重要なことは、擁壁自体がどのように地盤に支持されているかということです。
  • 高さ4mもの擁壁になるとその自重だけでも1m2あたり10tを超えるので、青葉区あたりの丘陵地に分布する「土丹」と呼ばれる岩石に近い層に支持されていない限り、支持杭を擁壁の下に打設する必要があります。
  • 擁壁の埋め戻し地盤に関しては、この部分だけに杭打ちを施して建物を支持するのは、かえってバランスを崩す原因となるのでお勧めできません。
  • 擁壁の水平な部分(底版)には、通常、杭(鋼管杭)を載せません。当社では柱状地盤改良で対応しています。
  • 柱状地盤改良の配置と長さは、建物の配置計画及び基礎伏図、擁壁の平面図、埋め戻し後に実施する地盤調査の位置とデータによって、一棟ごとにすべて異なります。
  • 確認と検査の要領については、具体的な資料が揃わないと確答はできません。
  • さらにご質問がある場合には、資料を郵送かファクシミリでご送付下さい。

【 お願い 】

ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。