住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.51
相談内容
地業についてお尋ね致します。
住宅金融公庫の標準仕様書を見ると割栗石地業ア120を標準としているようですが、これを砕石ア50地業に変更した場合どういうことが想定されるのでしょうか?
ちなみに、私の家はハウスメーカーのSS試験(2ポイント)で表層から1mまでのN値が2~3であったのと、推定地下水位-1.8mという考察のためにハウスメーカーからソイルセメントを提案されたのですが別の業者のSS試験結果(5ポイント)を提示して反論したところ、最終的にはボーリング調査の上で、ベタ基礎コンクリート厚ア200配筋D10ダブルになったのですが、地業が割栗石ア120だと思っていたものが砕石ア50地業になっておりました。
私の家の地盤は表層から0.5mが砂質でその下1mが青っぽい粘土(N値2~5)さらにその下が砂レキのようでした。N値5以上の層の傾斜はほとんどありません。
回答
- 砕石が厚ければ、それだけ基礎の下に敷く捨てコンクリートが安定しますが、構造上はさほど大きな違いは生じないと考えます。
- ただし、表土が軟弱である場合に、少しでも砕石を厚めに撒いて転圧することができれば、表土の軟弱層が砕石と置き換わるので、沈下を抑制する効果は出るでしょう。
- ここで問題としなければならない論点は、砕石の厚さであるよりも、調査結果から判断された基礎形式のくい違いであるように思うのですがいかがですか?
-
厚さ200mm厚のダブル配筋のベタ基礎を採用する意図はどこにあるのでしょうか?
ベタ基礎を必要とするほどの地盤であれば、ソイルセメントコラムも候補になると考えるのですが、基礎形式を決定する根拠となった調査データが判然としないため、どのようにご返答すればよいか迷います。 -
もし差し支えなければ、地盤調査データを拝見できないでしょうか?
ファクシミリで送付いただければ、私なりの見解を申し上げます。 - データと地形条件、敷地の条件(ex.擁壁の有無など)が分かれば、自ずとどのような対策が必要かは一目瞭然のはずです。
- 200mmの厚さのコンクリートに、ダブルで10mm筋を200mm間隔で配筋すれば、かなりしっかりしたべた基礎です。
【 お願い 】
ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。