住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.95

相談内容

品川区南大井の24坪ほどの敷地にRCまたはS造で4階建ての建物の計画の検討を依頼されているのですが、地盤調査一式(ボーリング・載荷等)に必要な費用はいくらぐらいになるでしょうか。
(できれば、RC造で杭なしでいけないかと考えているのですが。)

回答

  • ボーリング・標準貫入試験と平板載荷試験の使い分けについて。
    根切底に関東ローム層が存在することが確実な場合に平板載荷試験を実施することがありますが、杭基礎の設計を折り込む可能性があるときにはボーリング・標準貫入試験が妥当です。
  • 以下の条件を満足しない場合は、費用にかかわらず試験ができません。
    1. 2トントラック程度が搬入できる道路があること。
    2. 作業スペースがあること。ボーリング試験の場合、3m四方の場所にやぐらを立てることができること、平板載荷試験の場合、大き目のバックホー(0.4タイプ)が設置でき、根切底まで掘削するのに土留めを必要としないこと。
  • 費用は現場条件によって変わります。
    1. 平板載荷試験では、地盤に圧力を掛ける(載荷する)荷重を重機の自重を反力とするので、その重機のリース料によって費用が変わります。0.4のバックホーを用意して約25万円程度です。
    2. ボーリング・標準貫入試験では、想定されている杭の種別によって、その杭が必要としている支持層が異なるので、どのくらいの大きさのN値をどのくらいの層厚必要とするのか、事前にご指示いただく必要があります。すなわち、支持層の分布深度によって掘削する深度が変わり、、深いほど費用がかかります。費用の目安はおおよそ10mの試験深度で約20万円くらいです。
    ※ 南大井付近は、比較的浅い深度で密な砂層が出てくることもありますが、基本的には支持層は非常に深いところにあります。

【 お願い 】

ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。