東京都は、関東平野南西部の内陸地と南方洋上に分布する伊豆諸島・小笠原諸島などの島嶼部からなる。
内陸部は東西約85km、南北約25kmの細長い地域を内包しており、山地、丘陵、台地および低地によって構成される。
山地帯は関東山地の一部にあたり、多摩西部を広く覆っている。雲取山(標高2017m)を頂点に大起伏の険しい山容を呈して おり、東に向かって徐々に標高を下げて山麓地を形成し、多摩川以北で武蔵野台地に、以南で多摩丘陵にそれぞれ接している。
多摩川以北に分布する武蔵野台地は、荒川低地西縁までの広範な地域に及び、関東ロームを主体とする数段の台地面で構成されている。東村山市・東大和市・武蔵村山市の各北端には、関東山地山麓部から離れた残丘状の狭山丘陵が一部属する。
多摩川以南に分布する多摩丘陵は、河川浸食による開析が著しく、谷が樹枝状に分布する複雑な地形となっている。丘陵南縁に沿う神奈川県境には相模原台地がわずかに属する。
低地の形成は、大小河川の流域と開析谷に見られ、多摩川河口部や古東京湾の海退によって生じた東京低地などが広く分布している。